「MAGI-天正遣欧少年使節」第5話マドリッド篇あらすじ感想-刺客とロザリオ
「MAGI–天正遣欧少年使節」第5話のあらすじと感想など。
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Contents
「MAGI-天正遣欧少年使節」マドリッド篇あらすじ
千々石家、城落ち
馬車で移動中、中浦ジュリアンがいつものように母上の話をし始めると、千々石ミゲルが怒り出します。
突然のことに驚く3人にミゲルは、兄の城が落ち、家族全員が討ち死にしたと話します。
カトリック批判の活版印刷
馬車に誰かが石を投げ込んできました。
石は紙に包まれ、紙には何かが書かれています。
原マルティノが広げたその紙は、活版印刷の施されたものでした。
印刷されていたのは、カトリック教会への批判です。
免罪符を売り金儲けに走る法王庁を批難する文の下にガリレオの名を見つけるとマルティノはますます興奮します。
ガリレオがフィレンツェの大学で天体の講義をしたかどでカトリックから異端扱いされていると知ったマルティノは、少なからずショックを受けた様子です。
車輪に細工
今度は馬車が大きく傾きました。
外へ出ると車輪がひとつ外れています。
事故かもしれませんが、4人をヴァチカンへ行かせたくない何者かがやったことかもしれません。
ドラードは、メスキータが仕組んだと思ったようです。
「歓声と同時に憎しみの矢も飛んでくる」
伊東マンショは、フィリペ2世の言葉を思い出しています。
海賊と刺客の襲撃
地中海を渡る船の船室にドラードが鎖を持ってやって来ます。
ドラードは、「誰もここへ入れないように」と言い、鎖で入り口をふさげと指示して甲板へ上がって行きました。
しばらくすると大砲のような音が。
船は海賊船に襲われているようです。
「俺も戦う。死んでもいいのだ」と甲板へ出ようとするミゲルをマンショが力ずくで止め、少年たちは砲撃がおさまるのをじっと待ちます。
どれくらいたったでしょう。
「海賊は去った」という声がするので、入り口の鎖をはずすと、二人の男が船室に降りてきます。
男たちは刺客でした。
狭い船室でナイフを取り出し、襲ってきます。
助けに来たドラードと水夫たちがふたりを刺し、4人は無事でした。
死んだ男の首に十字架が見えます。
刺客はプロテスタントの者たちなのか、それとも使節をヴァチカンへ行かせたくない者が寄こしたのか…
クリスチャン同士で殺し合う不可解な現実が少年たちの目の前に。
「イエスの愛とはいったいなんなんだ」
激しい口調で問うマンショに、ドラードもメスキータも何も言えませんでした。
「MAGI-天正遣欧少年使節」マドリッド篇感想など
キリスト教がカトリックとプロテスタントに分かれ、2派の対立が激しくなる欧州に少年たちはいます。
彼らにとってプロテスタントは未知の宗派ですが、カトリックに対する批判には頷けるところもあると言わざるを得ず、彼らを悩ませます。
宗教はこれまでどれだけの人を殺したでしょう。
今も。
宗教が呼ぶ争いは多く、これからも世界地図に影を落とし続けるでしょう。
宗教の存在こそが私たちに与えられた試練なのではないかとさえ思います。
クリスチャンがクリスチャンを襲い、殺さなければマンショたちが殺されていました。
そんな場面を間近で見た少年たちに誰がイエスの愛を説明できるでしょう。
旅に出て以来、少年たちが見たものは宗教の矛盾ばかり。
この旅に何の意味が?
それでも少年たちは、それぞれの真理を求め、経験に意義を見出していくのでしょう。
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