時効警察シーズン1最終回ネタバレ 天才ローリーとサリエリりょう回
警官霧山修一朗が時効を過ぎた事件を趣味で捜査するドラマ「時効警察」
2006年に放送されていた「時効警察」シーズン1最終話のネタバレです。
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「時効警察」第9話(最終回)「さよならのメッセージは別れの言葉とは限らないと言っても過言ではないのだ!」あらすじネタバレ
音楽の鬼才が何者かに殺され、「サリエリ」とダイイングメッセージを残した日本のアマデウス事件が時効を迎えます。
趣味で捜査する資金の尽きた霧山は、この事件を最後にしようと考えています。
シーズン1最終回の未解決事件
15年前の田舎町で起きた「日本のアマデウス事件」は、天才音楽家雨田潮(ローリー)が谷に転落して死亡した事件です。
雨田が近くの岩に血で書いた「サリエリ」という言葉は、犯人を知らせるダイイングメッセージと見られましたが、サリエリが誰なのかは分からず時効が成立しました。
サリエリは、モーツアルトの時代の宮廷音楽家で、映画「アマデウス」の中ではモーツァルトの才能に嫉妬し、最後にはモーツアルトを殺してしまいます。
音楽に詳しい人に聞くとサリエリも優れた音楽家だとのことで、映画と実像はかなり違うようですが、一般に「サリエリ」と言えば「年下の才人を妬む凡人」の代名詞のようなものです。
大変な才能を持っていた雨田の周囲にはサリエリに相当する人物がいてもおかしくありません。
雨田の恋人だった美人音楽家冴島翠(りょう)
雨田が一緒に暮らしていた冴島翠は、世界的に有名な作曲家兼ピアニストです。
年に一度しか曲を発表せず、その作曲活動も今年の一曲を最後に休止することが決まっています。
霧山と三日月は、雨田の遺留品を翠に届けますが、翠は「杏という女に届けてくれ」と突っ返します。
杏は、事件の前に雨田が付き合っていた女性で、翠は杏の存在を知っていたようです。
三角関係が殺人の動機とすれば、翠か杏が雨田を殺したことになりますが、雨田のダイイングメッセージは「サリエリ」で、女性とは考えにくいのです。
冴島翠の曲を聴く霧山は、どの曲も翠のイメージとマッチしないことに首をかしげています。
音楽の素養のない霧山にはそれ以上分からず、専門家の意見を仰ぐことに。
絶対音感の持ち主らしいそのおじさんは、「雨田の曲と冴島翠の曲には大きな共通点がある」と言います。
「ふたりとも高音を避ける傾向があり、ピアノで高音部のキーを叩く小指がうまく動かせなかったのだろう」というのが、専門家としての所見でした。
事実雨田には小学校時代に同級生から指をケガさせられたことがあり、右手の小指が動かなかったそうです。
では翠はどうなのかと、霧山は「僕と三日月さんはどんな関係に見えますか?」と質問します。
翠は右手の小指をぴくぴくと動かしながら「彼女でしょう」と答えました。翠の小指には異常がないようです。
なのになぜ翠の曲にも高音がないのか。
雨田の残した曲を自分の曲と偽って発表しているからです。
ならばどうして雨田は「サリエリ」と男性を思わせるダイイングメッセージを残したのでしょう。
谷へ突き落とされた雨田は、「翠が逮捕されれば自分の曲は発表される機会を失う」と考えたのだと霧山は言います。
誰の曲としてでもいい。ただ曲を残したかったのだと。
「サリエリ」という血の文字は、犯人を教える目的ではなく犯人を隠す目的で書かれたものでした。
翠は「後悔していない。私よりも才能のある人間を消したのだ」と言います。
でも、翠は知らないのです。
雨田には杏との間にできた娘がいます。
霧山がダイイングメッセージの意義を見抜いたポイント
雨田は子供時代に指をケガさせた相手(鳥肌実)を恨まず、その後も付き合いが続いていたようです。
被害者が必ずしも加害者を恨むとは限らず、かばうことすらある。
この事実が、ダイイングメッセージの目的は犯人を隠すことだったのではないかという発想に結び付き、犯人をかばう理由があるとすれば、それは彼の曲を発表する可能性のある人物だと結論づけたのでした。
「時効警察」シーズン1はこれで終わりです
霧山にお金が無くなって定期預金までくずしてしまったので、「時効警察」はいったん終了です。
1話で霧山がなぜか名前を書き、三日月がこっそり盗んだ婚姻届は、最終回で風に吹き飛ばされてどこかへ行ってしまいました。
でも、最終話でまた又来が婚姻届を拾います。
そしてまたなぜか霧山が署名しています。
ここで予感されるとおり、「時効警察」は翌年に「帰ってきた時効警察」として復活します。
シーズン2「帰ってきた時効警察」1話はこちらに