鬼平犯科帳スペシャル「一寸の虫」登場人物キャストとあらすじ感想など
「鬼平犯科帳」は池波正太郎の同名小説を原作にした時代劇シリーズです。
何度も連続ドラマになっていますが、2001年にレギュラー放送を終えてから14本の2時間スペシャル版が制作されています。
「一寸の虫」
鬼平犯科帳スペシャル「一寸の虫」は2011年制作のドラマです。
池波正太郎の「鬼平犯科帳」文庫版では18巻に収載されている「一寸の虫」が原作です。
鬼平犯科帳「一寸の虫」ゲスト登場人物
主要キャストは、すべて中村吉右衛門版の出演陣が続投しています。
富田庄五郎(とみた-しょうごろう)
演:原田龍二
三か月前に盗賊改めに加わった同心
剣の腕がいいことから推薦された
富田幸(とみた-さち)
演:若村麻由美
富田の女房。病気療養中
鹿谷の伴助(しかだに-の-ばんすけ)
演:北見敏之
富田を脅迫する男
仁三郎(にさぶろう)
演:寺脇康文
二年ほど前からの密偵。平蔵への忠誠心が強い
船影の忠兵衛(ふなかげ-の-ちゅうべえ)
演:三國連太郎
盗みの三箇条を厳格に守る盗賊の頭で仁三郎のかつての師にして生涯の恩人
鬼平犯科帳「一寸の虫」あらすじネタバレなし
密偵仁三郎
密偵仁三郎の活躍により盗賊不動の勘右衛門の居場所を探し当てた火付盗賊改めは、隠れ家に踏み込みました。
全員捕縛も間近と思われたその時、勘右衛門が柱の陰で鉄砲を構えているのに気付いた仁三郎は、ためらいなく平蔵の前に飛び出して弾を受けます。
仁三郎の忠誠心に与力同心一同感嘆しきり。
弾は肩を貫通し、命に別状はないものの当分は動けないでしょう。
仁三郎は、女房に死なれて独り身です。
平蔵は、おまさにしばらく身の回りの面倒を見てやるよう頼みました。
それを聞いてまた感涙する仁三郎は「俺には生涯恩を忘れちゃならないお人がこの世にふたりいる」と話します。一人は平蔵です。そしてもう一人は盗賊船影の忠兵衛。
実は仁三郎は、忠兵衛に破門され一味から追い出されています。
忠兵衛は、仁三郎の盗賊時代の頭で「殺してはいけない。犯してはいけない」と人を傷つけぬ盗みを信条とする男でした。
なのにある時仁三郎は、ふと魔が差し、奉公人の女に手をつけようとしているところを忠兵衛に見つかって、五十叩きの上追放されたのです。
それでも仁三郎は、忠兵衛の厳しい措置に感謝し、今も忠兵衛への思慕を捨てていません。
同心富田の殺し
葦の茂る川を行く小舟の上で橋本屋助蔵が斬られ、続いて舟を漕いでいた男も斬られました。
斬ったのは、火付盗賊改め同心富田庄五郎です。
富田が同心に加わったのは三か月ほど前。それまでは浪人暮らしだったといいます。
富田への脅迫状
どこかの男が富田宛の書状を役宅へ届けます。
富田は人目のない部屋でその書状を広げていますが、酒井を探す平蔵が障子を開けてしまいます。
慌てて手紙を隠す富田の様子に不審を感じる平蔵は、粂八に富田を探るよう命じました。
病気の女房
富田の女房幸は、病気でずっと寝込んでいます。
長患いで気持ちも弱くなり「あなたに何かあれば私も生きてはいない」と言うことも。
このところ様子のおかしい富田が心配でならないのです。
さらなる殺しと脅迫
日の暮れた墓地で富田が脅迫状の男と話しています。
男は、富田が船で殺した橋本屋の知人で「これまでの富田と助蔵のいきさつをすべて知っている、殺したのは旦那しかいない」と言い、「橋本屋殺しを黙っている代わりに百両よこせ」と要求。
富田は男を斬り殺します。
しかしそれを見ているもう一人の男がいました。
富田の事情
富田は、橋本屋助蔵に二十両を借りていました。
富田が金を必要としたのは、きっと幸の薬を買うためだったでしょう。
でも富田の懐はわびしく金を返すことができません。
そして橋本屋は、ただの金貸しではなく盗っ人だったのです。
橋本屋は、富田に酒問屋の絵図面を要求し、図面をくれたら借金は棒引きにすると約束しましたが、結局一度きりでは済まず、違う店への手引きまで強要されて殺したのでした。
今富田の前に立つ男も、富田に金のないことは承知です。
鹿谷の伴助というその男が富田にやらせようと企んでいることは、橋本屋と同じ、盗みの手引きです。
痛い目に遭っている富田は、ゆすり屋の要求に終わりがないことを知っていますが、伴助は、この話はちょっと違うのだと言います。
今度のおつとめをする目的は金品ではなく、ある男への仕返しのためで、その男を殺すことができれば後腐れなく富田を解放すると、そう請け合う伴助が恨んでやまない男の名は、船影の忠兵衛。
鬼平犯科帳「一寸の虫」あらすじネタバレ版
以下はネタバレです。
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