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英ドラマ「インジャスティス」登場人物相関図とキャストあらすじ感想など

2020年5月21日

インジャスティス」はイギリスのドラマ。

放送時は5話構成だったみたいですが、アマゾンプライムビデオでは前後編の2本にまとめられています。

これが…

字幕がひどかったんですよ。

アマゾンに時々ある、異常にデカいフォントで日本語めちゃくちゃ、しかも字幕の出るタイミングと台詞がズレいていて、長い台詞も短時間しか表示されず…っていうアレ。

面白いのにもったいないなと思っていたら、いつの間にか字幕改善されてました。

いえ…実はまだちょっと変。

フォントが通常の白ではなく肌色っぽい色だし、漢字が所々中国語っぽい変な字になってるし(2020年5月の状況です)

でも見るのに苦心するってほどじゃないです。

私は2019年頃に最初の酷字幕で見ました。

一時停止とちょい戻しを何十回と繰り返して難解な字幕と格闘しながらでしたが、最後まで見たのですよね。

それくらい面白いってことです。

インジャスティスの登場人物相関図

インジャスティス登場人物相関図

 

インジャスティスの各登場人物とキャスト

ウィリアム・トラバース(ウィル)

演:ジェイムズ・ピュアホイ

弁護士

2年前にロンドンから田舎町イプスウィッチに転居して小さな弁護士事務所に在籍。

輝かしい業績を持ちながら、もう殺人事件の依頼は受けないと決めている。

謎の少年

演:アダム・グラント

ウィリアムの前に度々現れる幻覚の少年

ウィリアムは夢の中でこの少年に急き立てられてフィリップ・スポールを撃っている。少年に負い目があるように見える。

ジェーン・トラバース

演:デヴラ・カーワン

ウィリアムの妻。出会いは大学。

ロンドン時代は敏腕エディターだった。

イプスウィッチに移った今は、少年厚生施設パクストンホールの収容生らに読書と考察の機会を与えるボランティアをしている。

アレン

演:ジョー・コール

ジェーンが指導する未成年服役囚の一人。

ジェーンに自作の小説を見せる。

※服役少年らが読んでる本これです。ジョージ・オーウェルの「動物農場」

ケイト・トラバース

演:リサ・ダイブニー

ウィリアムジェーンの一人娘

ロンドンに暮らす大学生

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秘書ルーシー殺人事件に関係する登場人物

トラバースの学友マーティンが殺人容疑に問われる事件

ルーシー・ウィルソン

演:ジェイン・ワイズナー

マーティンの秘書。22歳

マーティンとの不倫現場ホテル・アベニューで殺される。

ナタリー・チャンドラ

演:サーシャ・ベアール

マーティンの顧問弁護士

ディビッド・カニング

演:ステファン・ハーゲン

ナタリーの助手

マーティン・ニューオール

演:ナサニエル・パーカー

トラバース夫妻の大学時代の友人で今は石油会社ケストレルに勤務

秘書ルーシーの殺害容疑で逮捕され、冤罪を主張。ウィリアムに弁護を依頼する。

キャロライン・ニューオール

演:カミラ・パワー

マーティンの二人目の妻

ジェマ

演:イモジーン・スタブス

マーティンの離婚した妻

マーティン、ウィリアム、ジェーンの同窓生。

ディヴィッド

マーティンとジェマの息子。15歳

ジャミール・カーン

演:タリク・ジョーダン

環境保護に熱心なフリージャーナリスト

死んだルーシーの携帯に電話をかけてよこした

ジェレミー・フォーブス・ワトソン

演:ニック・ダンジグ

ルーシー事件の検事

イアン・ミラーが車を爆破された事件の担当検事でもあり、同事件でフィリップ・スポール被告を弁護し無罪に持ち込んだトラバースとはライバルの関係。

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ジョン・ジャロルド殺人事件に関係する登場人物

フラムリンガムの農場脇の部屋でジャロルドが射殺された事件

ジョン・ジャロルド(フィリップ・スポール)

演:ロバート・ホワイトロック

ジョン・ジャロルドは偽名で本名はフィリップ・スポール

動物愛護運動の過激派

2年前、医薬品の研究者イアン・ミラーの車に爆弾を仕掛けた容疑で逮捕された際、トラバースが弁護を担当し無罪判決を勝ち取った。

ひとりで暮らす部屋で何者かに頭を撃たれて死亡。

マーク・ウェンボーン

演:チャーリー・クリード=マイルズ

ジェラルド事件の担当刑事

カートライト少佐が現金と勲章を盗まれた事件でリアム・ジョンストンを逮捕するが、弁護についたトラバースにより無罪に終わった過去がある。

マギー・ウェンボーン

演:カースティ・ブッシェル

マークの妻

マークとマギーの娘クレアはまだベビーカーに乗っている

テイラー

演:Obi Abili

マークとふたりでフィリップ・スポール殺人事件を捜査する巡査

ディヴィス老婦人

演:マーシャ・ウォレン

殺害現場であるスポールの自宅近くに暮らす婦人

深夜にハイブリッドカーが停まるのを見たと証言する

ミスター・クリップス(マイケル・バンクス)

演:アンドリュー・ティアナン

拳銃の密売人

縦に傷の入った銃弾による事件が続いたことから、銃口の手入れをする手に障害のある人物が銃を売っているのではないかと推測され、その売人Xは「Mr.クリップス」と呼ばれていた。

マークの捜査によりミスタークリップスはマイケル・バンクスと判明する。

ジョン・スレイター

演:ピーター・フェルディナンド

最近マイケル・バンクスから銃を買った男

イアン・ミラー

演:ティム・ウォラーズ

医薬品の研究者

製薬には動物実験が欠かせないことから動物愛護家スポールに狙われ、車に爆弾を仕掛けられた。

スポールは裁判で無罪になる。弁護したのはウィリアム・トラバース。

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インジャスティスのあらすじネタバレなし版

弁護士ウィリアム・トラバースは、大学時代の友人マーティン・ニューオールが、不倫関係にあった秘書ルーシー・ウィルソンを殺害した容疑で逮捕され、彼に弁護を依頼していると知らされます。

今ではロンドンからイプスウィッチに住居を移し、殺人事件の依頼はすべて断っているウィリアムでしたが、「冤罪だ」と訴えるマーティンの窮状を捨て置けず、「もしも途中でマーティンが犯人だと思えば即座におりる」という条件付きで依頼を引き受けました。

インジャスティス-イプスウィッチの場所

それを聞いたウィリアムの妻ジェーンは不安げです。

ウィリアムは2年前にある殺人事件を担当してから心を病み、重大事件を避けている今も良好なコンディションとは言えません。

実はウィリアムは悪夢に悩まされているのです。

薄暗い部屋に侵入し、ベッドに寝ている男を撃ち殺す夢です。

 

そんな折、農園近くの家で独居男性が死んでいるのが発見されました。

額に銃弾を受けた遺体は、ウィリアムの夢の男でした。

ジョンと名乗っていた男の本名はフィリップ・スポール動物愛護を掲げたテロ行為で逮捕されたことがあります。

著名な医薬品研究者イアン・ミラーの車を爆破したのでした。

でも裁判の結果は無罪でした。

その時、「スポールの犯行とは証明されていない」と陪審員を説得した弁護士こそウィリアム・トラバースだったのです。

ウィリアムはなぜこの元依頼人を殺す夢を見るのでしょう。

 

一方、殺人容疑のかかるマーティンは、事件の夜、殺害現場のホテルにルーシーを残してひとりで外出したのだと話します。

「ダイナーにポテトフライとシェイクを買いに行き、戻ると彼女は死んでいた」

そしてその時

「部屋に置いておいたノートパソコンが無くなっていて今も発見されていない」

犯人の目的はルーシーではなくマーティンの勤める石油会社ケストレルのデータの入ったPCだったかもしれません。

無罪判決への糸口が見つかりました。

インジャスティスのあらすじネタバレ版

以下ネタバレです。

 

ネタバレを読む

フィリップ・スポールを殺したのはウィリアムでした。

ウィリアムは、スポールの冤罪を心から信じて弁護していたのです。

ところが無罪判決がおりてすっかり気を許したスポールは、ウィリアムに「あんたが陪審員をだましてくれたおかげで勝てた」と言ってしまいます。

「それ以上は聞きたくない」と制するウィリアムを見てスポールは驚き、「まさか本気で信じていたのか」と笑い出します。

スポールの仕掛けた爆弾で、標的だったミラー氏は死んでいません。

死んだのは父親よりも先に車のドアを開けた息子のロビンでした。

8歳の少年を死なせておきながら嘘をつきとおし、無罪判決を平然と受け入れているばかりか、愚直に依頼人を信じた弁護士を笑うスポールと、この男に自由を与えてしまった自分自身を許せず、ウィリアムは殺人事件を退けるようになります

それでもウィリアムの前に現れる幻のロビンは消えませんでした。

 

田舎町で静かに暮らすウィリアムが駅でスポールを見つけたのは偶然です。

ウィリアムは、はからずも助けてしまった罪人に自分の手で罰を下す道を選んだのでした。

 

マーティンの裁判では、ジャーナリストのジャミールが、ケストレル社が公害による死者を出しながら利益をむさぼっていたアガディールプロジェクトの秘密と、ルーシーがこれをひそかに調査するために送り込んだスパイだったこと証言し、彼女を殺す動機のある者が他にいたことを示します。

もとより、マーティンが一度ホテルの部屋を出ていることは、フロント係やエレベーターで会話した人物によって証明されています。

これではマーティンの犯行と断定することが出来ず、無罪の判決が下りました。

 

その夜。

ふとしたことからウィリアムは、マーティンが左利きだったことを思い出します。

 

常に依頼人を信じるウィリアムは、マーティンはルーシーを殺していないと信じて弁護してきました。

でもマーティンの話にはひとつだけおかしな点がありました。

ホテルから外出した時間です。

マーティンが食事をテイクアウトしに行ったダイナーは、ホテルから5分程度の場所です。

ホテルへ戻ったマーティンがエレベーターで時間を聞いた相手の答は「8時40分」でした。

そしてダイナー前を撮った防犯カメラにマーティンが映った時刻は8時17分

片道5分の場所なのになぜホテルに戻ったのが23分後だったのか。

 

ウィリアムは、ロンドン市内の監視カメラの映像を再度確認します。

マーティンがホテルから出た証拠を探すため、ナタリーの助手カニングにチェックさせていた動画で、町の数か所が映っています。

娼婦らしい女たちのちょっとした揉め事や、酔っ払い風の男。

テムズ川に何かを投げこむ男の後ろ姿も。

映像は不鮮明で何が投げ込まれたのか判然としませんが、そう軽くはなさそうな何かです。

男は軽く助走してから左腕を思い切り振って、黒い何かを川へ。

 

これがマーティンで、投げ込んでいるのが無くなったはずのノートパソコンだとすれば、ダイナーからの帰りにかかった時間の矛盾が解消します。

 

ウィリアムが不利な案件を次々無罪にできるのは、徹底的に独自の調査をするからです。

今回も河川の清掃船をあたり、マーティンのVAIOを探し当ててしまいます

保存されていたのは企業秘密などではありませんでした。ずっと個人的なものです。

 

アガディールの情報を目当てにマーティンに近づいたルーシーは、どうしてもダイナーのポテトフライを食べたいとせがんでマーティンを外へ出し、PCを開いたのでしょう。

でもPCの中に見つけたのは、幼女のわいせつ画像でした。

帰って来たマーティンとルーシーは口論になり、「このことを公表する」と言われたマーティンは彼女を殺してしまいます。

彼がこのピンチを切り抜けるために考え出したのは、会社のスキャンダルを利用することでした。

まずルーシーの携帯に「アガディールと打ち、船舶アガディールが出航する予定の日付を添えます。

次にPCをコートに隠し、買って来たテイクアウトを持ったままもう一度外へ

PCを川に捨てるとホテルへとってかえし、フロント係にダイナーの袋を見せたり、他の宿泊客に時間を聞いたりしたのです。

外出を証言させるために。

こうして「浮気相手と思っていたルーシーが実はスパイで、ルーシーに重要な情報を握られたと考える何者かが彼女を殺した」というストーリーを想像させる手はずを整えたのでした。

 

ウィリアムにそう詰め寄られても、「憶測だろう」と取り合わないマーティンでしたが、捨てたPCがウィリアムの手元にあるのを知ると、「君の言う通りだが、そんなものは証拠にならない」と開き直ります。

一度はマーティンの手を離れたPCです。

他の誰かが画像を入れることも可能であり、今となっては確かな証拠にはなり得ません。

 

「簡単に人を信じるのが君の欠点だ」と言い放つマーティンの背後にロビンが見えます。

ウィリアムはロビンの視線の命じるまま、己の正義の命じるままに引き金を引き、この事件を終わらせました

 

ロンドンの法廷に復帰したウィリアム・トラバースの今度のクライアントは殺人容疑の青年です。

「あなた殺人は得意だものね」とのジェーンの言葉を受け、青年と面会するウィリアムが確認するのはひとつだけ。

「私に本当のことを話していますか?」

 

インジャスティスの感想

きっと誰もが一度は感じたことのある弁護士に対する疑問

じゃないかな?と思います。

許しがたい犯人をどんな心境で弁護するのか。

被告人が冤罪を主張している時、弁護士は本気でそれを信じているのか。

信じられない時にはどうするのか。

「インジャスティス」のトラバースは「すべての依頼人を信じる弁護士」でした。

不利な裁判もトラバースの手腕によってしばしば逆転しますが、本気で依頼人の無実を信じているだけに結審後に真相が分かった時の衝撃は大きいのでしょう。

ウィリアムの責任感の強さを利用するマーティン

ウィリアム・トラバースの妻ジェーンは、大学時代にマーティンとつき合っていた人でした。

でもジェーンがウィリアムに惹かれ、マーティンはふられたのでしょう。

ジェーンにはもう罪悪感がないふうなのに対し、ウィリアムはまだかすかな負い目を感じているように見えます。

自分の行動の結果に強く責任を感じるタイプなのでしょう。

マーティンはそんなウィリアムの性質を心得ていて、ジェーンの話を持ち出し、ウィリアムがこの件に尽力するよう仕組んでいます。

狡猾なマーティンでしたが、ウィリアムの過剰とも言える責任感によって嘘を暴かれ、罪を償うことになる結末は痛快でした。

 

法廷劇と言うよりクライムストーリー寄りの作品。

無駄な演出がなく、役者さんの演技で見せてもらえて大満足でした。

アレンのパートはいらん気がしますけれども…

てかアレンはさ、死なずにこのことこそ小説に書けよ。

有名になっちゃえばかえって殺されにくいでしょ。