エレメンタリーS1第1話「摩天楼の名探偵」ネタバレとホームズの推理解説
シャーロック・ホームズが現代のニューヨークで事件を解決していくドラマ「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」
オムニバスで長ーく続いているドラマを見始めてしまいました。
今月から仕事が忙しくなりそうなので一話完結ものならいいかと思ったのですが、面白くてちょっとやばいです。
タイトルを見ればシャーロックホームズをアレンジした話だと分かるドラマですが、今度のホームズはどんな背景の人なのか、女性のワトソンはどうしてホームズと一緒にいるのか、そしてホームズの能力は現代の犯罪でどう発揮されるのか。
シーズン1第1話をネタバレしますね。
Contents
エレメンタリーS1のおもな登場人物
シャーロック・ホームズ
このドラマでのホームズはニューヨーク在住のイギリス人
ロンドンにいたころ薬物依存に陥りニューヨークへ転居
父親はえらい金持ちでシャーロックは父の所有する家の一軒で生活する
NY市警の顧問(無償)
ジョーン・ワトソン
演:ルーシー・リュー
ワトソンはアジア系アメリカ人の女性
外科医から薬物依存症患者のサポートをする仕事に転職した事情はおいおい明らかになる
グレッグソン警部
演:エダイン・クイン
ロンドンに出向していた時期があり、そこでホームズと知り合った
Help us wish a #HappyBirthday to #Elementary's own Aidan Quinn! 🎉 pic.twitter.com/rkhBb2TmzW
— Elementary (@Elementary_CBS) March 8, 2018
ベル刑事
グレッグソンの部下
毎度見立て違いの見解を述べてホームズに訂正させるのが仕事
Happy Birthday to the one and only, Jon Michael Hill! 🎂🎉 #Elementary pic.twitter.com/E6QwBXn0wc
— Elementary (@Elementary_CBS) July 28, 2017
エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY シーズン1第1話あらすじ ネタバレなし版
ワトソンがホームズの家に初めて出勤するシーンが物語のスタートです。
シャーロック・ホームズは、ロンドン警察で無償の顧問業に就いていましたが、薬物依存症に陥り、回復のためにニューヨークへ転居してきたところです。
ジョーン・ワトソンは、シャーロックの父親の雇った付添人で、同居して依存症患者をサポートするのが仕事ですが、薬物を使用しないか監視する役割もあり、シャーロックとは2時間以上離れていてはならないという契約条件です。
シャーロックは付添人を歓迎してはいませんが、断れば父親の財産であるその家から追い出すと宣告されているため拒否することができません。
とはいえ、高度にマイペースなシャーロックは家に他人がいても気づまりするふうもありません。
ここNYでもシャーロックは警察顧問です。
ロンドン時代に捜査を手伝ったことのあるグレッグソン刑事が今はニューヨーク市警の警部になっていて、シャーロックに顧問を依頼したのでした。
天下りでない顧問さんを初めて見たわ。
早速殺人事件が起き、ホームズは、ワトソンを伴って現場へ向います。
エレメンタリーS1エピソード1「摩天楼の名探偵」の事件ネタバレ版
高級住宅が荒らされ、妻エイミー・マントロの姿が消えています。
ホームズは、キッチンに散らばるグラスの破片と靴跡に残るかすかな血から家を荒らしたのは偽装工作であり、犯人はエイミーの知人であると推理します。
次にホームズは居間を観察。
壁にはずっと昔に撮った写真も飾られていますが、エイミーの映っている写真は最近のものだけ。
エイミーのスマホに保存された画像も、友人の写真は古いものもあるのにエイミー本人の写真はここ2年以内に撮られたものしかありません。
大幅なダイエットをしたか顔を整形したか…
続いてホームズは、暖炉を中心に左右対称に配置されてたインテリアに一か所だけ抜けがあるのを発見。
夫に尋ねるとそこには指輪入れが置いてあったとの答え。
ホームズは、指輪入れを盗んだのは犯人が記念品にするためだとして、連続殺人犯によく見られる行動だと言います。
続いて寝室を捜索すると、ホームズは床の傾斜から壁の奥にシェルターがあると見抜きます。
エイミーの遺体は、壁の奥に隠されたシェルターに転がっていました。
精神科医だという夫が警察に連行され、事情聴取を受けますが、ホームズは殺人犯は夫ではないと主張します。
現場の靴跡やエイミーの首に残ったアザから、犯人は夫よりも体の大きい男だと判断したのでした。
翌日、過去の殺人で同時に記念品らしいものを盗まれた事件がないか調べると、アーリー・レンフロという女性が殺されかけた事件が浮かび上がります。
アーリーも宝石箱を盗まれ、現場の靴跡はエイミー宅にあったのと同じサイズ11でした。
またアーリーの容姿はエイミーとよく似ています。
ホームズとワトソンがアーリーを訪ね、犯人の特徴を聞き出そうとしますが、これまで警察にも話さなかったことを簡単に教えるはずがなく、ホームズの強硬な尋問にアーリーは押し黙ってしまいます。
しかしホームズが席を外すとワトソンにすべてを話しました。
犯人は幼馴染のピーター・サルデュア。
ホームズはすぐにグレッグソン警部に電話しますが、その時ピーターはもう死んでいました。
自宅でのピストル自殺です。
なぜか傍らの洗濯機が倒れ、ピーターの携帯電話は紛失していますが、その理由はこの時には分かりません。
Why CBS crime drama Elementary went all-in on an esports episode:https://t.co/IzPfOZFwBs pic.twitter.com/MPBq0gEP11
— Dot Esports (@DotEsports) January 5, 2017
その後グレッグソンがピーターの精神科治療のカルテを探し出すと、そこには、ピーターが金髪女性に執着する性癖を持っていたことの他に、治療には熱心でセッションの録音を繰り返し聞いていたことが記載されていました。
ホームズの推理が一本の線に集約されます。
精神科医マントロは、妻エイミーの死を望んでいた。
そんな時金髪女性への執着と暴力傾向のあるピーターが病院を訪れ、担当医となったマントロは、ピーターにエイミーを殺させようと画策。
花屋で働くピーターに毎週自宅へ花を届けるよう依頼しますが、ピーターはなかなか行動を起こしません。
エイミーはピーターの好みと違うのだと考えたマントロは、妻エイミーに整形手術を勧め、アーリーに似るよう改造させると同時に、ピーターには精神安定剤と偽って興奮作用のある薬剤を渡し、凶行に及ぶよう仕向けたのでした。
ピーターの携帯電話には自分の診察が録音されていると知っていたマントロは、ピーターを自殺に見せかけて殺し、携帯を盗んだのでしょう。
ホームズは、マントロの勤める病院に向かい、すべて分かったと告げますが、証拠を残していないと確信するマントロは、「妻の莫大な財産は離婚では手に入らない。ならば知恵を絞るのが普通だろう」と開き直ります。
妻への愛を失いながら妻の財産は欲しがり、美しい顔を変えさせ、必死に治療している患者をわざわざ悪化させて利用した医師。
そして利用したピーターまで殺したこの男を逮捕できない?
ホームズは怒りを抑えられず、駐車場にあったマントロの車にワトソンの車を衝突させます。
ホームズは拘置所へ…
Awwww, shucks, the @guardian.
You’re too sweet.https://t.co/Pu5zUumeiU— Elementary Writers (@ELEMENTARYStaff) January 23, 2017
しかしワトソンも許せない気持ちは同じだったのでしょう。
改めてピーターのカルテを読み、米アレルギーがあったことに気付きます。
ピーターの自宅には米の袋があったのにおかしいと言うワトソンにホームズは「全然おかしくない」
……?
マントロはピーターの携帯を盗んでいませんでした。
盗もうとしたけれども見つからなかったのでしょう。
ピーターは、携帯をポケットに入れたままうっかり洗濯をしてしまい、大切な診察の録音がダメになったと、怒りに任せて洗濯機を倒し、思い直して米を買いに行ったのだとホームズは言います。
米には乾燥剤としての用途があり、電子機器に入り込んだ水分を吸い取ってくれるのだと。
マントロの見つけることのできなかったピーターの携帯電話は、米袋の中にありました。
そこにはエイミーを襲いたい衝動を医師マントロに打ち明けるセッションの音声が。
マントロは逮捕され、事件は解決です。
エレメンタリーS1-1話でホームズが見抜いたワトソンの経歴
ごく小さな手掛かりから瞬時に答えを導き出すホームズの鬼才が光る第1話です。
この日ホームズはワトソンが元外科医であることや医者をやめた理由まで言い当てています。
どうやって見抜いたかと言うと…
- ワトソンは車を持っている
←バッグに入ったパーキングチケットが見えた - ワトソンは元外科医
←手から蜜蝋のにおいがする
外科医は手の保護のためによく蜜蝋を使う - ワトソンは手術のミスで外科医をやめた
←バッグのパーキングチケットは近くに墓地しかない場所のものだった
そこは貧困層が利用している墓地で、ワトソンの両親や近親者が埋葬されているとは思えない
手術で死なせてしまった患者のお墓参りに行ったのだろう
出会って数分の間の情報でこんなことまで
一風変わったホームズとの同居生活に不安を感じていないわけではないと思いますが、ワトソンのプロ意識は高く、また、言うことは言う性格が意外にホームズと合うのかな?だといいけど…という微妙な船出ながらホームズ&ワトソンのコンビの誕生です。
…と、人気シリーズ「エレメンタリー」冒頭はこんな感じです。
テンポよくスピード感のある作りで飽きずに見られるドラマです。
エレメンタリーS1の感想
アンバランスの魅力:天才主人公
ホームズの頭の回転の速さを示すようにテンポよくドラマが進行します。
1話が45分くらいで、60分近いものに比べるとかなりコンパクトに感じられます。
エピソード1ではホームズの才能の他に、どこか常人とかけ離れた性格や、物事を追究しはじめると周囲の状況などお構いなしに突き進まずにいられない、いかにも天才らしい一面、自分の能力を誇示したがったり、負け惜しみを言ったりする幼稚さなどがぎっしりと詰まっています。
NYに現れたシャーロック・ホームズは、優れた頭脳と人格の未熟さのアンバランスがとてもとても魅力的です。
謎の魅力:ルーシー・リュー
ワトソンの契約期間は6週間ですが、ドラマがずっと続いていることから想像がつく通り、ワトソンは6週間を過ぎてもホームズの家に残ります。
それでもふたりの関係は湿度が低く、あくまでさっぱりとしていてとても快適に見られます。
私としては、
- 恋愛沙汰に発展とか絶対やめて
- ホームズの人間的な成長とかもいらんから
これが希望です。
たとえシーズン50まで続いてもこの空気のままでいてほしいです。