鬼平犯科帳THE FINAL後編「雲竜剣」登場人物キャストとあらすじ
「鬼平犯科帳」は池波正太郎の同名小説を原作にした時代劇シリーズです。
何度も連続ドラマになっていますが、2001年にレギュラー放送を終えてから14本の2時間スペシャル版が制作されています。
「雲竜剣」
2016年12月に公開された鬼平犯科帳THE FINALは、中村吉右衛門版鬼平のラストを飾る作品で、前編「五年目の客」、後編「雲竜剣」の2本が作られました。
連作短編小説「鬼平犯科帳」の中でも「雲竜剣」は特別長編の形をとった作品で、文庫決定版15巻が丸ごと「雲竜剣」です。
鬼平犯科帳「雲竜剣」ゲスト登場人物
主要キャストは、すべて中村吉右衛門版の出演陣が続投しています。
京極備前守
演:橋爪功
助治郎
演:中村嘉葎雄
五郎蔵が一本うどんの店で偶然再会する昔の盗賊仲間
近江の鍛冶屋は世を忍ぶ仮の姿。合鍵作りの名人
堀本伯道
演:田中泯
牛久など各地に報謝宿を営む老医師
石動虎太郎
演:五代目尾上菊之助
長谷川平蔵を狙う刺客。
同心小柳を斬ったのと同じ男。
松蔵
演:石倉三郎
伯道の弟子
久八
演:木下ほうか
伯道配下の男
鬼平犯科帳「雲竜剣」あらすじネタバレなし
平蔵を狙う刺客は雲竜剣の男
同心木村忠吾を伴い夜道を歩く平蔵の前に黒装束の男が現れます。
無言で剣を抜き襲い掛かる男の殺気はすさまじく、斬られていない忠吾が斬られたと勘違いしたほど。
平蔵の応戦により男は退散しますが、平蔵でさえ「危ないところだった」と言う刺客の腕前に火付盗賊改めの面々も強張った顔つきになります。
平蔵は、その男を知りませんでしたが、男の構えには見覚えがあります。
牛久での出来事でした。
平蔵がまだ高杉道場で剣を習っていた頃、真剣勝負を申し込む者がありました。
平蔵が相手をしたその男の構えが今夜の刺客とそっくりだったのです。
剣を持つ右手を体のやや後ろに下ろし、左の肩を見せるような姿勢になる独特の構えです。
「雲竜剣」という流儀でした。
とても珍しい構えですが、その時の男が昨夜の刺客であるはずはありません。
牛久の男は、平蔵よりも年上で、生きていればもう70を超えているはずですが、刺客は平蔵よりも若く、忠吾と同じくらいの年恰好に見えました。
門番殺しと急ぎ働き
刺客の手がかりがつかめずにいる火付盗賊改めをまた悲劇が襲います。
門番が斬り殺されたのです。
役宅前までやって来て一太刀ふるって消えたのは、平蔵を狙った刺客に違いありませんが、やはり捕まえることができません。
平蔵は、同心らに単身での市中見回りを禁じるとともに、密偵の五郎蔵、おまさ、伊三次には、決して危険なことをせぬようきつく申し渡しました。
そうした中、牛込の薬種問屋「長崎屋」が盗賊に襲われます。
店の主人を脅しつけて蔵を開けさせ、家族奉公人総勢16名を皆殺しにして金を奪う手法は、本格のおつとめとはほど遠い急ぎ働きでした。
合鍵の名人助治郎爺さん
そんなある日、五郎蔵は一本うどんの店で古い知人と偶然再会します。
助治郎というその爺さんは、近江の鍛冶屋ですが、合鍵作りの名人で五郎蔵のよく知っている盗賊の一人でした。
「いつ江戸へ?」と声をかける五郎蔵に助治郎は「今来たところだ」と答えます。
助治郎がわざわざ江戸へ来るとすれば、大きな盗賊に雇われてのことと睨む五郎蔵は、助治郎翁に酒を飲ませました。
飲むと助治郎は、「明日牛久へ行き、堀本伯道という医者のやっている報謝宿でわらじを脱ぐのだ」としゃべっちまいました。
わりと簡単に。
牛久なら、若き日の平蔵が雲竜剣の男に会った場所です。
おまさの見立て
行き倒れ人を装って報謝宿に潜り込んだおまさは、助治郎に酌をしながら伯道の剣が「雲竜剣」という流儀だと聞き出しました。
助治郎を近江から呼んだ伯道は、盗賊でしょう。
そして伯道の流儀は、刺客と同じ雲竜剣。
伯道が邪魔な盗賊改めを消そうと弟子を放ったのでしょうか。
でもその一方でおまさには、伯道が本気で貧しい者を救い、病人を治そうとしているように見えてなりません。
堀本伯道は何者なのでしょう。
弟子の松蔵は、「申し上げなければならないことが…」と深刻な表情で伯道に切り出しました。
丹鬼平犯科帳「五年目の客」あらすじネタバレ版
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