【あしたのジョー全出来事145】カーロスvs.ジョーin後楽園球場決定
エキシビションを失格になったジョーとの試合を続けさせろとリング上でえらい剣幕のカーロスに葉子が提案した正式な試合の開催場所は後楽園球場でした。ジョーは未だ葉子の真意を測りかねているふうですが、そう単純には考えられないのも無理ないなと思える過去がふたりの間には…
エキシビションを失格になったジョーとの試合を続けさせろとリング上でえらい剣幕のカーロスに葉子が提案した正式な試合の開催場所は後楽園球場でした。ジョーは未だ葉子の真意を測りかねているふうですが、そう単純には考えられないのも無理ないなと思える過去がふたりの間には…
客席で見ている者には分かりませんが、この時ジョーにはほとんど意識がありません。グラりと後ろに倒れ、そのままリングの外に転げ落ちてしまいます。一方カーロスも立っていられなくなりダウン。テンカウントを聞く前にどちらも立ち上がりますが、ジョーはリングの下です。リングに這い上がらなければ負ける…
カーロス・リベラとのエキシビションは、ジョーがロープ際の戦略に上回ったところから、互角の戦いになりました。第3R、壮絶な打ち合いが続く中ジョーは、右の肘でカーロスの顔面を打ちます。数回見ただけでカーロスのテクニックを盗んだジョーのエルボースマッシュでした。実はこの時、ジョーもカーロスも立ったまま気を失いかけていたのです。
カーロスの考えは、こうです。ロープに寄りかかって距離をとっている敵には、ジャブは効かず、ストレートでつっこめばカウンターが返ってくるが、横からのスイングで倒せばよい。カーロスの発想は、ジョーの狙いどおりでした
エキシビションが原作にしかないので、厳密にはこのエピソードも原作だけのものです。でも、アニメ2でも試合の前に同じ場面があります。こちらでは、段平は怒らずワンカップを呑んで酔っ払っています。カーロスの強さを恐れる段平をジョーが逆に安心させようとする控室の様子からは、ボクシングにおいてジョーがもう段平のはるか上に行ってしまっていることが伺われます。
ジョーのロープ際作戦に段平は反対です。スパーリングでジョーがカーロスを本気にさせたのが、ロープの反動を利用したカンガルークロスだったのは事実だけれども、あれほどの選手が同じ手を二度食うわけがないというのです。でもジョーは、二度食わない敵だからこそ勝機があると考えているようです。
突然来日したヘンリー・ジェイムズは、「タイトルマッチのチャンスなので今すぐ帰ろう」と提案しますが、カーロスが説得に応じないと見ると山谷を訪れます。金を渡してジョーに試合をやめさせようという腹でしたが、それも断られると今度はカーロスの前に札束とホセの写真を並べます。
カーロスが口にした次の対戦相手の名は「ジョー・ヤブキ」葉子はハッと目を見開き、段平はオロオロ、ロバートは慌てふためいていますが、ジョー自身も驚いています。控室でロバートは、カーロスに「世界タイトルへの挑戦権を棒に振るつもりか」と詰め寄りますが、カーロスの心は決まっています。
原作とアニメ1では、1分でKOすると予告して16秒で終わらせますが、アニメ2での予告は、1ラウンドKOで17秒でKOです。
このマイナーチェンジは、なんのため…?いずれにしろ、カーロスがあっという間にタイガーを倒してしまうので、カーロスを弱いと思い込んでいた観客だけでなく、ジョーや葉子まで驚いています。
南郷、原島を倒し、残すはタイガー尾崎だけとなったカーロスは、1ラウンドKOを予告します。KO予告の中味がちょっと違う原作とアニメ1では1分以内のKO。アニメ2では1ラウンドKOです。